最近様々な方に触発されて海外のサイトを読んでいるのですが、あれ、めちゃくちゃ面白いですね。そりゃ日本のメタ研究スピードと海外のメタ研究スピードに差も出るわ、と思いました。でも楽しみ方は人それぞれなんで、僕は今まで通り机上の空論をこねくり回して遊んでいきます。

 というわけで、海外で話題になっている「カイリューダストダス」を日本の今の環境で使うとどうなるのか、頭の中で考えてみました。頭の中で考えただけですので、「実際にそうならねーじゃねーか!」というクレームは一切受け付けませんw



 カイリュー HP150
 無無無 つんざく 60
 次の相手の晩、相手は手札から「グッズ」を出して使えない。
 草雷無無 ヒールウイング 90
 このポケモンのHPを「30」回復する
 弱点 竜×2 にげる3

 カイリューの基本スペックは上記の通りになっています。そして、ほとんど(というかすべて)の場合、下の技は使われることがありません。
 基本コンセプトは、ダストダスで特性ロックをしながらカイリューの技「つんざく」を撃ちつづけることで、相手を機能不全に陥らせて、そのまま押し切って勝つ、というデッキです。タッチカードやサブアタッカーには、ミュウツーEXが一般的に入れられますが、ランクルスを入れた耐久型にしたり、ビクティニEXを入れてデッキ相性の悪いメタデッキに勝てるようにしたりと、今の段階でもアメリカでは多種多様な型が研究されています。
 さて、技によるグッズロックと聞くと、もう一体現環境でも出来るポケモンがいます。

 ゼブライカ HP90
 雷無 でんじしょうがい 40
 次の相手の番、相手は手札から「グッズ」を出して使えない。
 雷雷無 かみなりおとし
 このポケモンについている雷エネルギーをすべてトラッシュし、相手のポケモン1匹に、80ダメージ。(ベンチへのダメージは弱点、抵抗力の計算をしない。)
 弱点 闘×2 にげる0

 ゼブライカも、カイリューと同じく、グッズロックが可能です。それでは、なぜ最初にこのデッキを考えたデッキビルダーは、ゼブライカでなくカイリューを選択したのでしょうか。
 ゼブライカとカイリューの違いは大きく分けるとこの3つが考えられます。
 ・起動の速さ。
 ・耐久力
 ・打点
 起動の速さでは、ゼブライカに軍配が上がります。カイリューは2進化ポケモンで、かつ、ダブル無色エネルギーふくめて2枚エネルギーを貼らなければならないのに対し、ゼブライカは、1進化であり、かつ、雷エネルギー2枚を手札からつけるだけで技が使えます。
 しかし、耐久力と、打点に関しては、カイリューの方が強いです。特に海外ではドラゴンタイプのポケモンが入っているデッキは、カメケルのブラックキュレムEXと、レックエンブのレックウザEXくらいしかいませんので、ダストダスで特性を止めている環境ではカイリューが一撃で落とされることはほとんどありません。また、EXポケモンを倒すのに、カイリューでは3回(バングル込なら2回)攻撃するだけでいいのに対し、ゼブライカは5回(バングル込でも3回)攻撃しないと倒せません。いくらロックが決まっていようが、これだけちんたら攻撃していては、ましてやHP90では、ゼブライカはすぐに倒されてしまう、だからカイリューにしよう、そう考えたのでしょう。
また、ダークダストのように、特性にはさほど依存せずに中打点(90ダメージ~110ダメージ程度)をバンバン打ち込んでくるような相手に対して、オリジナルではランクルスを出すことで対応していました。そうして、アメリカにあるほぼすべてのメタデッキに対応し、3位入賞をしたのです。
 そして、その次の大会では、カイリューダストダスの入賞を受け、それに勝てると考えた多くのプレーヤーがビリゲノを使ったと推測されます。そのビリゲノへの勝ち筋を厚くしたのが、ガイリューダストビクティニEXです。こちらは優勝しているそうです。
 このように、短いスパンでもメタ読みが繰り返され、自分のデッキを絶えず見つめ直し考え、入賞したデッキ一つ一つが「なぜそのデッキが強かったのか」と考えるプレーヤーが多いのはさすがだと思います。そういった点は是非とも見習いたいところですね。


 という話はさておき、じゃあこのデッキを日本で使ったらどうなるの?というのが今回の主題。
 まずは日本の主要環境ですが、環境に常駐するトップメタデッキは下記デッキだと考えられます。(自分の取った統計より)

・レックウザEXシビビール
・イベルタルEXダークライEX
・ビリジオンEXゲノセクトEX
・フレフワンバレット
・パルキアEX
・ルギア型プラズマ団
・ゼクロムシビビール
・ケルディオEXカメックス
・ゲッコウガ
・ランドロスEXダストダス
・キュレム型プラズマ団

 これらのデッキを、カイリューダストにとって有利、互角、不利であると考えられるように分けるとこのようになります。

【有利】
・レックウザEXシビビール
・ビリジオンEXゲノセクトEX(型による)
・パルキアEX
・ルギア型プラズマ団
・ケルディオEXカメックス
・ゲッコウガ
・キュレム型プラズマ団

【互角】
・フレフワンバレット
・ビリジオンEXゲノセクトEX(型による)
・ゼクロムシビビール

【不利】
・イベルタルEXダークライEX
・ランドドロスEXダストダス

 まずは選定基準において、以下のような軸を考慮して選定しました。
・プラズマがアタッカーの主体かどうか。
・特性に依存しているか。
・序盤にベンチを呼ぶ手段があるか。
・1ターンで150ダメージ以上を出せる手段があるか。

 この4つの軸で考えました。上二つの軸は、明確にカイリューダストダスにとって優位に働きますが、下二つは不利に働きます。

 まずは海外との違いで明確にしておかなければならないのは、イベルタルEXの存在、そして、海外のダストダスビートのアタッカーがダークライEXが中心であるのに対し、日本ではランドロスEXが中心である、という点です。
 カイリューダストダスは、デッキ性質上、一度ロックが途切れるとテンポで相当の不利に立たされてしまいます。だからこそ、ランクルスを搭載してまでやられない工夫をしなければならないわけです。2体目3体目のカイリューをしっかりと準備できるとは限りません。そんな中で、海外の場合、ネックになってきたのは、いわゆる「馬鹿エネミュウツー」なわけです。大量のエネルギーが付いたミュウツーEX1体で、こちらの場が壊滅する危険性がある、だからこそ、有名な二つのデッキリストには、どちらにもカウンター用にミュウツーEXがいたわけです。
 しかし、イベルタルEXは、ミュウツーEXのようにわかりやすくカウンターをする手段がありません。カイリュ―ダストダス側はイベルタルEXを一撃で倒せず、イベルタルEX側が一撃で倒せるような盤面になれば、そこでほぼ負けです。しかも、イベルタルEXダークライEXを使っている人からすると、ダークライEXあたりを壁にしておいて、ベンチでイベルタルEXを育てればいいだけの話ですから、それはさほど難しい条件ではありません。
 また、ランドロスEXダストダスも、このデッキの天敵だと考えられます。ランドロスEXに、序盤からダメカンをばらまかれ、ミニリュウを次々に倒されていくのも、カイリューダストダス側にとってはつらいですし、何よりランドロスEXは、ダークライEXと違い、だいちのさばきを使うことで、1ターンで一撃でカイリューを倒す手段があるわけです。こちらも、イベルタルEXほどではありませんが、連射は可能ですから、場が壊滅させられる危険性はあります。総じて、この二つのデッキは、特性に依存せずとも150ダメージ以上が出せるという点で、カイリューダストダスの天敵といえます。

 しかし、上記している通り、それ以外のデッキには、ほぼ互角以上に戦えることと思います。特に、竜王戦を想定する場合、レックビールやパルキア団に優位に戦えるカイリューダストダス、という選択肢は、想定しておいて損はないと思います。

 ・・・・・・まあ、何が一番辛いかって、おそらくトロピカルビーチが使えないことですよね。なしでもなんとかなるとは思いますが。

コメント

ツル
2014年1月30日8:52

いつも詳細な考察等、解りやすい分析で参考となります。
お疲れさまです。
私も昨日当デッキ(+Vピースピクティニ)と当たり、鏡貼られたつんざくカイリュウにボロボロにまけました。使用する際、展開まで少し間があきそこが注意点ですが、展開の早いレックビールにはどうかな?とも感じました。

レック家族
2014年1月30日8:56

おはようございます!レックママです(^^)
とりあえず 話題になっているデッキは一応作ってみて
やってます(^^)
ビーチがないのであれですが・・・強いようなのは確かですね(^^)

キルミーあかさき
2014年1月30日20:25

>>ツルさん
 展開の早いレックビールでも、一度特性を止められバングルカイリューが立ってしまうと、レックEXは一撃で落とされますので、相手の場が整うまでの3ターン目まで程度に、こちらの場がフル展開していないとキツイ戦いを強いられそうです。

>>レックママさん
 とにかく一度組んでみる、という姿勢は大事ですね。組んで動かすことで初めてデッキの粗がわかったりしますし、このデッキは、特に日本用にチェーンしないといけない類のデッキだと思いますので。

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